理学療法士に欠かせない信頼関係構築のためのコミュニケーション術

      2018/11/28

 

どうも、理学療法士の魚住です。

 

私たち理学療法士という職業に携わる人間は臨床の場面で、

患者さんや利用者さんと一対一で関係することになります。

その際に、『信頼関係』をいかに構築することができるのか?

そこが、とても重要なことになります。

 

なぜなら、『信頼関係』の構築なしに、
目の前の患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出すことができないからです。

 

 

リハビリテーションというものは、
セラピストが関係する相手の可能性や能力を引き出す、
という役割を担っています。

その可能性や能力を引き出すために欠かせない要素、
というものが『信頼関係』の構築なのです。

 

では、その『信頼関係』の構築のために欠かせない

重要な構成要素とは何でしょうか?

それが、コミュニケーション能力なのです。

 

今回のブログでは、『信頼関係』の構築に欠かせない、
コミュニケーション能力についての話を
書き進めていきたいと思います。

 

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コミュニケーション能力を更生する要素とは?

 

コミュニケーション能力を構成している要素というものがあります。

言葉としては、“ひとくくり” にコミュニケーション能力と表現できますが、
それを構成する要素には、一体何があるのか?

そこを理解する、ということが重要になってきます。

 

私自身が考える、理学療法士に欠かせないコミュニケーション能力を構成している要素とは何か?

それは以下の要素になります。

1.傾聴力
2.観察力
3.洞察力
4.言語能力

この4つになります。

 

これら4つの言葉は耳にしたことがあると思います。

しかしながら、これら一つ一つについて、あなた自身は、

どれだけ深く考えたことや意識したことがあるでしょうか?

コミュニケーション能力とは、これらの要素において
どれか一つだけを備え持っていれば良い、というものではないのです。

 

つまり、これら4つの要素全てが必要であり、総合力として、

それぞれを高い水準で備え持っていることが求められるのです。

どれか一つに偏ってしまうのではなく、
どれも高い水準で身につけていること。

それが重要なのです。

 

では、これら4つの要素について、
それぞれを詳しく解説していきたいと思います。

 

 

傾聴することなくしては、コミュニケーションは成立しない

 

まずは、『傾聴力』です。

 

自分の伝えたいことや話したいことを話す前に、

まずは、相手の話を聴くこと。

 

これは説明するまでもなく、

人と関係する際においては欠かせない重要な要素である、

ということは理解できると思います。

 

 

しかしながら、多くの人が傾聴できない、という問題を抱えているのです。

相手の話を聴く、ということができずに
自分の話を一方的に話してしまう。

そういった一方通行な関係性しか構築できない人が少なくない、ということなのです。

 

 

冒頭にも書きましたが、『信頼関係』の構築という目的があって、
その目的を達成するために、コミュニケーション能力というが必要になってくるのです。

 

コミュニケーション能力が高いとか、低いとか

それは、どういったことで判断されるのかというと、
関係性において双方向の循環が起こってるのかどうか、ということでしょう。

 

自分の伝えたいこと、話したいことだけを一方的に伝える

という関係性しか構築できなければコミュニケーション能力は低いと言えるのです。

 

 

ここで例を挙げてみましょう。

 

あなたが、身体のどこかが調子が悪くなって病院に行ったとします。

その病院で、あなたの診察の番がまわってきました。

診察室に通されて、医者と対面することになります。

 

そこで、「今日はどうされましたか?」
と聞かれます。

あなたは、「昨日から、お腹が痛いんです!」
と答えます。

 

そうすると、触診や聴診器でお腹に触れられて、
「これは〇〇ですね!」
「お薬を出しておきますね!」

というやり取りで、診察をあっという間に終えられたらどのように感じますか?

 

何も思わない人もいるかもしれませんが、そんなにあっさりと終わるものなのか、
と思う人は少なくないと思うのです。

その診察で、出された薬ですぐに症状がおさまって
すぐに快方に向かえば、何も感じないかもしれません。

 

でも、出された薬を飲んでも、
快方に向かう様子はみられない。

結局、日にち薬で休養を取ることで
治ってしまったとします。

 

そこで感じるのは『不信感』ですよね。

あんな適当な診察をされて、もう次からは行かない。

行くとしたら別の病院に行く。

そう思うのが、一般的でしょう。

 

 

この話で何が言いたいのかというと、

自分の話をきちんと聞いてもらえない、
ということが問題だということです。

もっと詳しく話を聞いて欲しい。

そういった不満があるはずです。

 

・お腹の痛みの正体は何なのか

・どのような原因で痛みが起こったのか

・どれくらいで痛みがなくなるのか

・今後、同じようなことが起こらないように何に気をつけたらよいのか

など・・・

色んなことをもっと知りたいわけです。

 

こちらの話をもっと聞いてもらって、

自分自身が納得できる説明をして欲しい。

そういった想いがあるのです。

 

 

例で出した話は、同じようなことを経験していなくてもそれと似たようなことって経験しているか、

または、あなた自身が誰かにやっているということがあるのではないでしょうか?

相手の話を聞かずに、自分の話だけを一方的に話す。

それでは、相手が『不信感』を抱くことは仕方がないと言えるでしょう。

 

 

『信頼感』を持ってもらうためには、
相手があなた自身に受け入れられている、という態度や姿勢で相手と向き合うことが重要なのです。

そのために必要なことが、相手の話を聴くという
『傾聴力』なのです。

 

自分の話は置いておいて、ひとまず相手の話を聴くこと。

その姿勢が重要なのです。

 

 

相手の話を聴いている “ふり” になっていませんか?

 

ここで大事になってくるのは、
聴いている “ふり” ではいけない、ということです。

人間には、そういったことを見極める能力、
感性が備わっているからです。

だから、“ふり” では簡単に聴いていない、ということがバレてしまうことになるのです。

 

 

傾聴する、ということは言葉では簡単に言えますが、
実際にやるとなったら、難しいということを感じるでしょう。

やろうと思ってやるものではなく、
相手のことを想ったら、自然と傾聴する、という姿勢になるのです。

ここが難しいところかもしれません。

 

やろうと思ったらできないけど、やろうと思わないとできない、
という矛盾した世界だからですね。

 

相手に対して、興味関心持っていれば、
自然と相手の話を聴くことができるようになります。

相手に対して興味関心を持つこと。

 

 

それは、患者さんや利用者さんと向き合うということを考えたら当たり前のことですよね?

でも、その当たり前のことができていないセラピストが少なくない、ということなのです。

だから、『信頼関係』の構築がなし得られない、ということなのです。

 

 

観察力が高ければ、相手への興味関心が自然と湧き上がってくる

 

相手に対して興味関心を持つこと。

それは、具体的にどういったことなのでしょうか?

 

先ほど、相手が “あなた” 自身に受け入れてもらえている“態度” や “姿勢”

ということをお伝えしました。

この“態度” や “姿勢” というものの正体ですね。

それについて話をお伝えしたいと思います。

 

 

どのような“態度” や “姿勢” なのか?

それは、興味関心を持つということを考えた時に、相手のことを観察することです。

 

相手の何を観察するのか?

 

・相手の表情
・相手の仕草
・相手の言葉

 

大まかに言うと、この3つでしょう。
相手を観察する際に、この3つの観点から相手のことを観察していると
相手に興味関心を持つ、ということが自然とできている状態になります。

 

 

ここで重要になってくるのは、

この3つことをバラバラに捉えるのではない、ということですね。

それぞれを関連付ける、
というプロセスを欠かしてはいけないのです。

 

ゆえに、相手を観察するという過程の中に
同時に洞察力というものを兼ねているわけです。

相手を観察する過程で感じ取ったもの
それを、どのように結びつけていくのか?

そこが重要なのです。
では、具体的にどのように結びつけていくのか?

そこが知りたいことだと思います。

 

 

言葉の表面的な情報だけしか汲み取れないと『信頼関係』は構築できない

 

私自身の経験から話をすると

相手の話している言葉、相手の発している言葉、というものがあります。

その言葉の背景情報を汲み取る、
ということが何よりも重要です。

 

 

例えば、あなたが相手の身体に触れた際に、相手から『痛い』と言われたとします。

その『痛い』という言葉をそのまま受け取るのではなく、
『痛い』という言葉の背景にあるものを汲み取る、ということなのです。

相手の性格とか、精神面を考慮した上で、その発言の真意を知る、ということです。

 

本当に痛みを感じているかもしれないし、
痛いと思い込んでいるだけかもしれない。

または、『痛い』という言葉は事実ではなく、何かを表現しているということかもしれないのです。

 

 

この説明だけでは、理解し難いかもしれません。

 

より具体的に言うと
まだ信頼関係が十分に構築できていない時にあることですが、
相手の身体に触れた際に『痛い』とおっしゃる方がいます。

それは本当にこちらの接触刺激によって、相手の身体に痛みを生じさせているのではなく、
“触れられた” という刺激が『痛み』として変換されているということがあるわけです。

 

つまり、『信頼関係』が十分に構築できていないがために
セラピストから触れられる、ということに抵抗がある。

受け入れ態勢が整っていないがゆえに、『触れられたくない』とい潜在的な想いがあるから
その想いを『痛い』という言葉に変換されて表現している、ということが少なくないのです。

 

 

このように、相手の発している言葉。

その背景情報をどれだけ汲み取ることができるのか?

そこが重要でしょう。

 

言葉を鵜呑みにしない

・言葉の真意を汲み取ること

 

それができないことには、『信頼関係』の構築はなし得られないのです。

 

 

相手の発する言葉に対して矛盾を感じませんか?

 

先ほど3つのことを書きました。

・表情

・仕草

・言葉

でしたよね?

 

 

相手が何か言葉を発している際に、
どのような表情をしているのか?

そのような仕草をしているのか?

そこを観察しながら、相手の発している言葉と表情や仕草が一致しているのか
ということを観察しないといけないのです。

 

一致していれば、その発している言葉通りだと思います。

しかしながら一致していないことが多々ある。

 

 

それは『信頼関係』の構築ができていない時には特に一致しないことが多いわけです。

そこをいかに汲み取ることができるのか?

 

観察力と洞察力

その両面から、相手の潜在的な想いやニーズを汲み取ること。

それがコミュニケーション能力を高めるためには
欠かせない、重要なことなのです。

 

 

潜在ニーズを汲み取る力

 

それが “ない” に等しいセラピストが少なくない。

それは言葉を換えて言うならば、
『空気を読めない』ということです。

 

空気を読めないセラピスト。

そんなセラピストを増産しているわけです。

 

相手の潜在ニーズを汲み取る能力がないがゆえに、
セラピストが関係する相手との距離が縮まない。

縮まないというだけならまだしも、
より距離を遠ざけてしまっている、
ということすら気づけない。

そのような “痛い” セラピストが少なくないわけです。

 

 

あなたという存在を受け入れてもらえない限り、本質的には何もできない

 

『信頼関係』の構築ができないと、
相手の可能性や能力を引き出すことができない。

冒頭でも、そのようにお伝えしました。

 

セラピストのことを信頼できないのに、
どのようにして、セラピストの言っていることややることを受け入れることができるのでしょうか?

セラピストのことを受け入れることができてこそ新たな何かを創造することができる。

 

そういったプロセスがあるのです。
セラピストに必要なことは、相手に受け入れてもらうこと。

それが重要なことなのです。

 

受け入れてもらうことができない限り、
ある意味何もできない。

何も提供することができない、
ということです。

相手から拒絶されているわけですから。

 

 

 

コミュニケーション能力を高める、

ということは『信頼関係』の構築には欠かせない要素です。

それは相手に受け入れてもらうために欠かせない要素である、
ということなのです。

相手に受け入れてもらうということは
相手をより深く知る、ということなのです。

つまり、人間理解です。

 

あなた自身が関係する相手という人間を理解する。

それをどれだけ深く理解できるのか?

そこなのです。

 

人間理解のための、コミュニケーション能力なのです。

相手を、自分の思うようにコントロールするための能力ではない。

相手と調和するための能力なのです。

 

 

あなたは “不安” と “恐怖” を与える存在となっていませんか?

 

相手の可能性や能力を引き出そうと思ったら何よりも第一に、

『安心感』を与えることが欠かせません。

相手を『安心感』で満たすことできてこそ、新たな世界を提示することができて、
新たな世界に足を踏み出してもらうことができる。

 

『信頼関係』の構築ができていないと
『安心感』を与えることはできないのです。

 

 

あなたに対する『不信感』と『不安』と『恐怖』。

そういったものしか、相手に提供することしかできていないのです。

そんな状態では、とてもじゃないけど
相手の可能性や能力を引き出すことなんてできない、ということを理解できると思います。

 

あなたは、あなたと関係する相手に
何を提供しているのでしょうか?

そこを自分自身で認識しないといけません。

 

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相手の感情を読み取ることができていますか?

 

観察力という側面において、重要なことがあります。

その一つとしてあるものに『微表情』があります。
あなたは、『微表情』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 

 

 本音は0.2秒で見抜ける!微表情からホントのキモチを知る技術 icon-external-link   ではこのように書かれています⬇︎

何かしらの感情が沸き起こった時に

わずか0.2秒の間に顔に駆け抜ける「本音」

 

相手の表情って、よく観察していると
微妙に変化している。

その変化を捉える、ということです。

 

このサイトでは、どの感情が、どういった微表情となって現れるのか、
ということの具体的な関連表が載っていますので興味がある方は、読んでみて下さい。

このサイトに書かれていることなのですが、
微表情は相手の感情を読み取るための情報源と成り得るものですが、

心を読み取るものではないということです。

 

 

つまり、『感情=心』ではない 
ということですね。

微表情によって相手の感情を読み取ることができても、
それは相手の心を読み取ることにはならないのです。

 

感情と心というものを考えてみると
感情というものは、心よりも表面的なものである、ということです。

感情の奥に、心がある。

 

 

相手のことを理解しようと思ったら、
どれかに偏った視点だけで、相手を判断してはいけないのです。

あらゆる側面から多角的に捉えて総合的に判断しなければいけないのです。

 

 

ここで忘れてはいけないことがあります。

それは、総合的に判断する、ということを書きましたが、
相手を理解するという過程において
あなた自身が観察した情報だけで相手を判断してはいけない、ということです。

自分が感じとったことを、相手に確認する、というプロセスを欠かしてはいけないのです。

 

 

自分の見ている世界、感じ取った情報。

そういったものは、自分の主観によるものだからです。

自分の主観の世界において認識や解釈したものにすぎないわけです。

 

自分が感じたことが、相手にとってどうなのか?

それはつまり、自分の感じとったものが
果たして相手の世界にとって同じものなのか?

そこが重要なのです。

 

 

ただ、ここで重要となるのは『空気を読む』ということです。

何でもかんでも相手に聞けば良い、
ということではないのです。

 

相手にとって触れられたくないことも
当然ながらあるわけです。

そこにあなた自身が土足で侵入することはあってはならない。

そんなことをしようものなら、
『信頼関係』の構築は難しいでしょう。

得られるものは、関係性の崩壊 です。

最悪、修復不可能な状態に陥ってしまうこともあるのです。

 

 

“不感症” がゆえに、相手との距離感がズレてしまう

 

日本では、“察する” という文化、風潮があります。

それを活かすことが重要です。

 

言語でのコミュニケーションではなく、
非言語でのコミュニケーション。

ノンバーバルコミュニケーションです。

 

 

私自身は、この非言語でのコミュニケーション能力の欠如、
という問題が大きいと感じています。

『信頼関係』の構築ができないセラピストに欠けているもの。

 

それが非言語でのコミュニケーション能力なのです。

その中でも、『距離感』ですね。

この距離感が、おかしなことになっている。

 

 

無意識的に、相手の緊張を生み出す距離感をつくり出してしまっているセラピストが多い、
ということなのです。
相手との距離感を、適切な距離感を図ることができない。

ゆえに緊張関係をつくり出してしまっている。

 

もちろん、そのことに当の本人は気づいていないわけです。

自分自身の距離感がおかしいがために、
相手に緊張状態を生み出してしまっている、ということに。

 

 

距離感がおかしいと、相手は無意識に緊張します。

それは相手から受け入れてもらうことができない、
ということなのです。

相手から警戒されているわけですから。

 

 

相手のパーソナルスペースというものがありますよね?

そこにファーストコンタクトで、
いかに抵抗なく入れてもらうことができるのか。

そこが重要になってきます。

 

 

こういったことを考えたことがあるでしょうか?

多くのセラピストは、このようなことを考えたことがないと思います。

 

それはつまり、できていない、
ということでもあるのです。

できていないから、無知だった。

知っているのに、実践していなかったとしたら、それはそれで問題がありますが・・・。

 

距離感という話をしましたが、
相手との距離感を適切に図れないということの本質的な問題は感性が閉じてしまっているからです。

要するに『不感症』である、
ということです。

 

不感症がゆえに、“察する” ということができなくなっている。

不感症ということは、

本来 “違和感” や “不快感” として感じるものが感じられていない、ということです。

 

そういった “違和感” や “不快感” を感じないのですから、
必然的に、関係する相手との距離感は
おかしなものとなってしまうのです。

ゆえに、簡単に相手のパーソナルスペースに土足で侵入してしまい、
緊張関係を生み出してしまう、という状態に陥ってしまうのです。

 

 

『距離感』ということについては、過去のブログ記事で書いていますので

ぜひ、参考にしてみて下さい⬇︎

 

自己中心的な関係性が、信頼関係の構築を阻害している icon-external-link 

 

 

言葉にも距離感というものが存在する

 

ここでお伝えした距離感ですが、これはあなたと関係する相手との物理的な距離のことをいっています。

物理的な、というところが重要ですね。

 

その一方で、物理的じゃないものもあります。

それは、言葉の距離感ですね。

 

どういった言葉で、相手のことを理解しようとするのか?

そういった視点を持つことが重要となってきます。

言葉にも距離感というものがあるからです。

 

 

それは、どれだけ『信頼関係』が構築できているのか、
ということにもつながってきますね。

信頼関係が構築できていないのにも関わらず、
土足で踏み込むような言葉遣いや、言葉の選択は避けなければいけない、ということなのです。

 

これも、『空気を読む』や『察する』ということと話がつながりますね。

あなたと、関係する相手との『信頼関係』における距離感。

それで言葉の使い方が変わってくる、
ということです。

 

 

言葉をどのように選択するのか?

そこを考えなければいけません。

 

 

あなたの伝えたいことを、きちんと相手に伝えることができていますか?

 

『言葉』という言葉が出てきました。

人間という生き物は、言葉を介してコミュニケーションを図っています。

もちろん、非言語でのコミュニケーションも行っています。

 

言葉のコミュニケーションで大事なことがあります。

冒頭で、コミュニケーション能力を構成している要素の一つとして、
『言語能力』ということをお伝えしました。

 

この『言語能力』という言葉の意味するところ。

それを知って頂きたいと思います。

 

 

私自身が考える『言語能力』とは何か?

それをお伝えしたいと思います。

 

私自身が考える『言語能力』というのは、
あなた自身の思いや考えを、相手に伝える力ということです。

 

言葉を使えば、相手に自分の伝えたいことが伝わる。

そんなことはありません。

言葉一つとっても、人それぞれに言葉の解釈が異なっているのです。

こういう特性がある、ということを理解した上で、
人と関係することが欠かせません。

 

それっていうのは、あなた自身の言葉の解釈は他者には共有することができない、という前提で
言葉を提示しなければいけない、ということです。

大事なことは、対話です。

観察力です。

 

 

あなたの伝えたいことを言葉として提示します。

あなたの表現した言葉を、相手がどのように受け取っているのか、
どのように解釈したのか、ということを確認しながらコミュニケーションを図っていく、

ということが求められるのです。

 

あなたが表現した言葉が、相手に入ったのか?

ここでいう『入った』というのは、
相手に受け取ってもらえたのかどうか
ということです。

言葉の真意が伝わっているのか、共有できているのか、
ということではありません。

 

あなたの表現した言葉が、まずは最初の段階として相手に受け取ってもらえたのか、ということです。

 

 

では、相手にあなたの言葉を受け取ってもらえたのかどうか、
ということをどのように判断すれば良いのでしょうか?

それは、あなたが言葉を発した際に、
相手の反応を観察していると、
あなたの発した言葉が伝わったとしたら、何も表情が曇ったりする、という反応は見られないですよね?

 

あなた自身が発した言葉が、相手に伝わったのかどうか。

それを、相手の表情を観察することです。
言葉が伝わらなかったり、言葉の意味が理解できなかったりすると相手の表情は曇るでしょう。

特に何も変化がなければ、あなたの言葉を受け取ってもらえた、という判断・認識で良いと思います。

 

 

しかしながら、リハを展開していくにあたってあなたの思っていることと違ってきたら、
それはあなたの伝えた言葉の意味が伝わっていない。

または、違うカタチで伝わっている、
ということになります。

なので、その都度修正が必要となってきます。
そうやって絶えず、お互いの異なる主観の世界をすり合わせていくことが欠かせないのです。

 

 

相手の世界にフィットする言葉を提示すること

 

 

お互いの異なる主観の世界

 

これをいかにすり合わせることができるのか?

そこにコミュニケーション能力が求められるのです。

 

 

そして、コミュニケーション能力の中でも『言語能力』が欠かせないのです。

ここでいう『言語能力』とは、ここまでの話を踏まえると、

相手の主観の世界にフィットする言葉を使うということです。

あなたの主観の世界で、相手に伝えても、
それはあなたの主観の世界の中だけで通じる言葉であり、
相手の主観の世界では通じない言葉となるのです。

 

 

・相手の主観の世界で通じる言葉を使うこと

・自分の言葉を、相手の主観の世界で通じる言葉に翻訳する能力

 

これが、とても重要なのです。

それができないことには、あなたの伝えたいことが本当の意味で伝わらないのです。

 

相手の主観の世界にフィットする言葉を提示できないと、
相手には腑に落ちることがない。

ということは、理解できない、
ということなのです。

 

 

これは特に、運動療法を行っている際に
感じることではないでしょうか?

あなた自身が相手にやって欲しい動きがある。

それをあなたの思っている言葉で相手に伝えても、
いまいち相手の反応がしっくりきていない様子がある。

で、そんな状態だから、
あなたのやりたいこととはズレてしまう。

 

こういったことの本質的な問題は、
相手の主観の世界で通じる言葉に翻訳できていない、
ということがあるからなのです。

頭では理解できても、身体で体現するための情報として不十分な情報しか与えることができていない。

そういったことになってしまっているのです。

 

 

それは自己中心的な関係性と言わざるをえないでしょう。

伝わらないことが問題なのではなく、
伝えようとする努力が足りない、ということなのです。

 

しかしながら、努力さえすれば問題が解決するのか、と言ったら、

そうではありません。

普段から、相手を洞察力をもって観察し、
相手の背景情報を汲み取った上で言葉を紡いでいく、という習慣があるのか、
ということが大事なのです。

 

 

背景情報というのは、あなたと関係する相手の過去です。

これまでやってきた仕事やスポーツ、趣味など

その人自身が、多くの時間を費やしてきた世界の言葉を使うと
より多くの情報を伝えることができるようになります。

 

 

例えば、実例ですが
私自身が担当している利用者の方は、大工さんをされていました。

大工さんということは、空間に家という構造物を建てる、という仕事ですね。

なので、空間の認識が得意なわけです。
空間を平面ではなく、立体的にイメージする能力に長けている。

そういった特性を活かして、自分の伝えたいことを

相手の理解しやすい世界に置き換えて伝えていくのです。

 

空間の中で、どこに中心となる柱を立ててその柱を支えるための梁としての役割を
身体の組織でいうとどこを使って、とか

頭での理解も大事ですが、身体で、感覚的に身につけているものに
自分の伝えたいことを重ね合わせて伝えていくのです。

そうやって、一つ一つ理解を積み重ねていくことができれば、
より相手の主観の世界にフィットした言葉を出せるようになってきます。

その結果、あなたへの信頼感が高まることになるのです。

 

 

あなたの伝えている言葉が、相手の世界にフィットする。

だから、相手にやって欲しいことが伝わる。

伝わるから、より良いものを引き出すことができる。

引き出すことができるから、相手もその変化を体感することができる。

変化を実感できるから、あなたのことを信頼することができる。

 

このようにどんどん良い循環が起こり出すようになるのです。

そのスパイラルに入っていく、
ということが重要なのです。

 

 

一番マズいのは、専門用語を使うこと ですね。

 

それは業界の人には共有できる言葉ですが、
専門家以外には理解することができないからです。

異世界の言葉を言われても、その言葉を知ってはいても、
意味や概念は知らないのですから。

専門用語をいかに使うことなく、
相手の理解できる言葉に落とし込むことができるのか。

そこが重要なことなのです。

 

 

相手の五感に働きかける

 

『相手の主観の世界に通じる言葉に翻訳する』ということですが、このことについて具体的な話をお伝えしましょう。

人が何かをイメージする、認識する、理解するという過程において言葉という観点から考えてみると

発信する側の発する言葉を聞いて、その受け取った言葉をもとに情報処理された結果、身体に落とし込み、それを体現しようとするという流れがあると思います。

この時に、重要なことは相手の五感に働きかける言葉を選択する、ということが最も重要なことなのです。

 

コミュニケーションや心理学をネットで検索すると、NLP(神経言語プログラミング)といったものを情報として目にすることがあると思います。

NLP(神経言語プログラミング)とは⬇︎

 

NLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略です。
人間は、「神経」(=五感【視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚】)と、
「言語/非言語」の脳での意味づけによって物事を認識し、体験を記憶しています。

NLPでは、そのプログラミングの構造を科学的なアプローチも交えて学問的に明らかにし、
さらにそれを組み立てなおす (リプログラムする)ことを可能にする実践的方法を開発してきました。

また、NLPはコミュニケーションに関する学問だ、とも言われています。
NLPには、コミュニケーションを改善していくスキルがたくさんあります。

一口にコミュニケーションといっても、相手・他者とだけではなく、
あなたが無意識に行っている自分自身とのコミュニケーションもあります。

http://nlpij.co.jp/nlptowa/about/

 

 

心を上手に操作する方法 icon-external-link  という本を参照すると、以下のように書かれています⬇︎

 

NLPでは、誰でも3つの主な経路を通じて自分の周りの物事を知覚したり、伝えたりするというのが出発点となっており、その経路とは「視覚」「聴覚」「触運動覚」である。

誰でもこれらの感覚をすべてもち合わせているが、どれを頻繁に使うか、どの感覚が強いかは人それぞれだ。

これを「経路の優位度」と呼んでいる。
重要なのは、誰でも一つの経路だけで知覚するのではないということ。

どれか一つの優位度が高いというだけである。

また、時がたつと、優位度が変わることもある。

 

と書かれています。

 

相手の主観の世界にフィットする言葉に翻訳する。

その具体的なものとして、相手の五感に働きかける、ということが重要になってくるわけです。

 

NLPの解説でも書いてありましたが、視覚的なイメージが得意な人もいれば、聴覚的なイメージが得意な人もいるし、体性感覚的なイメージが得意な人もいます。

どの感覚入力による言葉を使うのか、ということが
相手の主観の世界にフィットできるのか、ということと大きな関連性があるわけです。

論理的に説明しても通じない人もいるし、
擬音とか使って説明した方が理解しやすい人もいる。

 

例えば、『スーッと』とか

『ギューッと』とか

『フワー』とか

そういった言葉ですね。

 

私自身は、こういった言葉を使って説明することが多々あります。

頭で考えさせるのではなく、より身体の感覚にフィットする言葉。

そういったものを選択するということが、とても重要なことだと感じています。

 

なぜなら、身体を動かそうと思った時に確かに頭で考えたりすることはありますが、頭で考えていることって、身体の動きの一部でしかないわけです。

つまり、身体の動きの一部だけを切り取ったものしか捉えられていない。

しかしながら、身体の動きにフィットする言葉を使うと色んな情報が包摂されているのです。

 

『スーッと』という言葉を例にすると、『スーッと』という動きを体現するには、そのための構成要素というものがいくつもあるわけです。

頭で考えるよりも、身体が知っているものを引き出す。

そのためのキーとなるのが、言葉だと思うのです。

 

大事なことは、言葉=情報ですから、その 言葉にどれだけの情報量が詰まっているのか?

どれだけの情報を込めることができているのか?

そこなんですね。

 

少し話はズレますが、非言語でのコミュニケーションという側面でも人は大きな影響を受けています。

その特性として、『人は聞いたことよりも、見たことによる影響力が大きい』ということです。

 

人間が自分の外界から得る情報の 8割は視覚情報 である、ということが言われていますよね?

それだけ視覚的な情報というものが、私たちの情報処理に大きな影響を与えている、ということなのです。

この特性を活かすことが、相手に伝えたいことを伝えるためには欠かせないことだと思います。

 

つまり、言葉で何かやって欲しいことを説明することで伝わりづらいのであれば、あなた自身が実際にやって欲しいことを視覚的情報として相手に見せる、ということなのです。

デモンストレーションを行うということですね。

 

デモンストレーションだけでも情報としては多くの情報量として相手に伝わることになりますが、そこに言葉という情報を付け加えることで、より情報を込めることができます。

情報量がより凝縮される 、ということですね。

 

このように、より相手に情報量を凝縮して伝えること。

それができないことには、あなたが伝える情報は薄っぺらくなってしまうのです。

薄っぺらい情報には、価値がありません。

理解しづらいし、本質とはかけ離れた情報が伝わってしまうことになり兼ねない。

 

 

言語でのコミュニケーション、非言語でのコミュニケーション。

両者とも、抽象度を上げると情報操作なのです。

相手と対話しながら、どのような情報をインプットしていくのか?

そこが最も重要なことであると言えるでしょう。

 

上記したように言葉は、抽象度を上げると “情報” です。

あなたの発信している情報に、どれだけの価値があるのか?

価値ある情報、意義のある情報を相手に伝えなければいけないのです。

 

相手が理解できない情報を伝えても、
その情報が活きることはありません。

あなたの思っていることや考えていることを一方的にただ伝えただけでは、何も創造されないのです。

 

 

大事なことは、創造です。

あなたの伝えた情報が、相手が受け取って、
受け取った情報が、相手の中で消化された結果、何らかの化学反応が起こること。

そういった創造性が担保された情報を
あなたは伝えなければいけないのです。

そういった能力を高めていくことが重要なのです。

 

そのためには、洞察力をもって観察すること。

そして、相手の主観の世界をよりリアルにイメージできるようになること。

それさえできれば、相手の主観の世界にフィットできる言葉を使うことができるようになるでしょう。

 

 

それを高い水準でできるようになれば、
相手の主観の世界と一体感が生まれるようになるはずです。

コミュニケーション能力を駆使しなくても自然と

相手の立場に立った、視点に立った情報を抽出することができる。

コミュニケーション能力を高めれば高めるほど
相手と調和した状態を得ることができるようになるのです。

 

その結果、相手のことがまるで自分のことのように感じられるようになる

そういった状態を目指す、ということが大事でしょう。

 

 

まとめ

 

ここまで様々な観点から、コミュニケーション能力を高めるために欠かせない重要な要素についての話を展開してきました。

 

内容の理解はいかがでしょうか?

 

 

頭で理解できても、実際に普段から意識してやっていかないことには決して身につかないことですし、できるようになることはないでしょう。

何らかのテクニックや方法論では、
コミュニケーション能力は高めることができないのです。

書店や、ネットでコミュニケーションに関する情報はいくらでも得ることができます。

 

それだけ対人関係におけるコミュニケーション能力が乏しくなっているがために、

そのニーズを満たすために存在しているのだと思います。

 

 

でも、そういった情報では表面的なコミュニケーションは成立しても、
深いところでの “つながり” は得ることができないのです。

相手は、一個人としての存在です。

その唯一無二の存在に対して、円滑なコミュニケーションを図るためのマニュアルなんてものは存在しないのです。

 

それなのに、テクニックや方法論で関係しようとするから
より “おかしな” 関係性になってしまうのです。

 

 

大事ことは、相手をどれだけ深く観察できるのか?

多面的に相手のことを知ろうとしない限り、人間理解なんてものはできません。

 

人間という生き物は、多様性がある。

一個人の中にも、多様性を備え持っている。

そのどれもが、その人個人なのですから。

人間理解のための能力こそが、コミュニケーション能力なのです。

 

1.傾聴力
2.観察力
3.洞察力
4.言語能力

これら4つの要素を、偏ることなく全体的に高めること。

それなくしては、本当の意味で『信頼関係』の構築は難しいでしょう。

 

ということで、今回のブログは以上になります。

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

 

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