『相手の身体に触れる』、ということの本質を理解せよ!

      2017/01/16

 

どうも、理学療法士の魚住です。

 

前回のブログ記事 

あなたのその手は、気持ち悪い “手” になっていないですか? icon-share-square-o 

では、セラピストの『手』についての話ですね。

患者さんや利用者さんの身体に触れる『手』が

いかに重要なものか、ということをお伝えしました。

 

具体的には、“ゆるんだ手” を手に入れること

そのことにより、患者さんや利用者さんとの

深い対話が可能となる、

ということをお伝えしました。

 

今回のブログでは、その『手』の話と

非常に関連性の高い話について書いていきたいと思います。

 

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相手に受け入れてもらえる『手』を手に入れよう!

 

今回のブログで書いていく内容を、本当の意味で理解し、体現することができるようになるとあなた自身の感じる違和感も少なくなりますし、何よりも患者さんや利用者さんが感じる違和感というものが少なくなる。

 

そのことによって、あなた自身を患者さんや利用者さんに受け入れてもらうことができるようになる、ということになります。

 

これは、『信頼関係』の構築 という観点からも、とても重要な要素になります。

 

目の前の患者さんや利用者さんから、あなた自身を受け入れてもらえなければ、

いくら素晴らしいテクニックや技術を持っていてもそれを発揮することなく終わってしまうことになるのですから。

 

あなたの自我を、患者さんや利用者さんに押し付けるのではなく、深い対話力を持って、患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出せるセラピストになることが重要なのです。

 

 

『相手の身体に触れる』ということを考える

 

今回のブログでお伝えしたいことは、

『相手の身体に触れる』ということについてもっと深く考えてみよう、ということです。

 

『相手の身体に触れる』ということが、セラピスト自身、そして患者さんや利用者さんの立場からすると

それぞれ、どういった影響があるのか。

 

そのことについて理解した上で、

じゃあ、あなたはどのように関係性を構築していきますか?

という問題提起をしたいのです。

 

 

触れることでお互いのバランスが崩れることになる

 

相手の身体に触れる、ということは

それまでは自分一人の関係性だったのが、二人という複数の関係性になります。

 

ということは、一人の時には自分という存在だけなので

その空間において、地面と重力とどのような関係性を築いたら良いのか、ということだけを考えていたら良かったのです。

 

自分自身の置かれている空間で、転倒しないようにバランスが取れていれば良かったのです。

 

 

これは、セラピスト自身のことであり、患者さんや利用者さん自身のことでもあります。

両者にとっての話です。

 

しかしながら、二人の関係性となった途端接触することによって、バランスが崩れてしまうのです。

 

 

ここで書いている説明は、できるだけ分かりやすく言語化するために専門用語はなるべく使いません。

言葉の解釈は、一般的な意味合いで捉えてもらえたらと思います。

 

・人に触れる

・人に触れられる

というのは、どちらも自分自身のバランスを崩してしまう、ということなのです。

 

触れる方も、触れられる方も両方ともです。

 

触れる、触れられる、というのは外的刺激が加わる、ということですよね?

 

その結果、これまで姿勢保持をしてバランスを保っていた状態、

その均衡が崩れてしまう、ということになるのです。

 

 

そうなったら、どういった反応が起こると思いますか?

 

触れる側、触れられる側とも、同じ反応を示します。

それは、バランスを取ろうとする という反応です。

 

セラピーの中だけではなく、電車内や、どこかで人と距離が近い状態で接しているときを思い返してもらえると理解しやすいと思います。

 

 

押されたら、押し返す。

バランスが崩れたら、崩れた方向とは逆の方向に立て直そうとする。

こういった反応を反射的にとっていることを理解できるでしょうか?

 

頭での理解ではなく、体感的に誰もが経験していることだと思うので理解できると思うのです。

頭での理解ではなく、身体を通しての理解があってはじめて、これから話をしていく内容というものを腑に落とすことができるでしょう。

 

頭での理解しか出来ないのであれば、誰かの身体を借りて実験してみて下さい。

 

相手の身体に、ただ手を触れてみて、

そのときに、相手がどういった反応をするのか、ということを観察して欲しいのです。

 

あなたが、相手の身体に触れた瞬間に、相手から押し返すような反応が起こると思います。

それを感じられなければ、ただ触れてみるという力加減からほんの少し力を加えて、押してみて下さい。

 

あなたが相手に力を加えた方向と真逆の方向に相手は押し返す、という反応が感じられると思います。

 

ただ、触れただけ、ほんの少し力を加えただけでも無意識的にバランスを保とうとする反射が起こっている。

そのことを体感的に理解することが、めちゃくちゃ重要なのです。

 

そのことを理解していれば、

『相手に触れる』ということがいかに難しいことなのか、

丁寧に扱わなければいけないことなのか、ということが理解出来る と思うのです。

 

 

私たちセラピストは、患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出すために、身体に触れます。

 

身体に触れて、姿勢を整えたり動作を促通したりしますよね?

 

それがいかに難しいことなのか、ということを今は何となくでもいいので感じて欲しいのです。

 

 

あまり良く理解できないというあなたに、さらに詳しく説明していきましょう。

 

ただ触れるだけでも、ほんの少しの力を加えるだけでも相手のバランスが崩れてしまう、ということがあるわけです。

ということは、触れられた相手はバランスが崩れないように身体を緊張させて、バランスを保とうとするわけです。

 

このように身体を緊張させた状態で、良い姿勢、より良い動作へと導くことができるのか、という疑問が生じます。

 

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人は転倒を恐れる生き物である

 

人は転倒することを、とても恐れます。

ゆえに外的刺激があると、身体を緊張させてバランスを保とうとする。

そういった本能的な働きを備えているのです。

 

意識しなくても、無意識的にとってしまう働きのことです。

そうやって、転倒することを防いでいるのです。

 

転倒すれば、場合によっては『死』の危険性があるのですから

進化の過程で、転倒しないための本能的なプログラムというものが組み込まれているのではないかと思うのです。

このプログラム自体を取り除くことはできません。

 

他者を観察してみても、自分自身の身体を観察してみても

何かバランスを崩しそうになったときに、身体をゆるめてバランスが崩れることを積極的に受け入れて対処する人って、武道や武術、トップアスリートでもない限り、そのような反応をする人はいません。

 

 

バランスが崩れそうになると、身体を緊張させて身体を固めることで、バランスが崩れてしまうことを防ごうとする。

そのような身体づかいをする人が、ほとんどです。

そのことは理解できますでしょうか?

 

 

理解して頂けた前提で話を進めましょう。

患者さんや利用者さんの身体に触れる、ということは

セラピストが相手のバランスを崩す、ということになります。

その結果、相手の身体を緊張させてしまう。

 

相手の身体が緊張してしまったら、

良い姿勢やより良い動作に導くことができない、

ということを感覚的に理解出来ると思います。

 

そのような状況に陥ってしまったら、力と力のぶつかり合いにしかならないのです。

 

セラピストは、誘導したい方向に導くために相手の身体に力を加える。

 

でも、相手からするとそれを受け入れたら自分のバランスが崩れて転倒しそうになるから力で押し返す。

 

そうやって、押し合いがどんどん強まってお互いの身体の緊張が、より高まっていくということになるのです。

 

これって、大問題ですよね?

より適切な関係性を構築できないし、何も生まれないでしょ?

 

 

こういった葛藤を、どのように乗り越えていくのか。

この課題をセラピスト自身が乗り越えていかなければいけません。

 

・触れる相手に緊張を与えない触れ方

・相手に抵抗されない力の加え方

・不必要に相手の緊張を高めない状態での誘導の仕方

 

それらを兼ね備えていないと

あなたのやっていることは、ただの力づくで相手をコントロールしようとしているだけになるのですから。

 

はっきり言って、この問題を乗り越えて相手に不必要な緊張を与えないセラピストになれないと

本当の意味で、患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出すことなんてできないのです。

 

あのセラピストがやったら、とてもうまく立ち上がりや歩行ができるのに私がやったら、同じような動作ができないというのは、相手に不必要な緊張を与えてしまっているから、という本質的な問題があるからなのです。

 

セラピストと、患者さんや利用者さんの力同士がぶつかっている。

力と力のぶつかり合いをして、その先に、何か良いものが生まれるのか、といったら何も生まれないですよね?

 

そのことを理解しなければいけません。

 

 

相手の身体に緊張を高めない触れ方を身につけること

 

あなたの触れ方は、本当にそれで良いのですか?

そこをもっと丁寧に扱って欲しいと思います。

 

相手の身体を緊張させてしまっては、何も良いものなんて生まれないのですから。

 

そんな不必要な緊張をさせてまで、姿勢保持や動作練習をすることに何か意味があるのでしょうか?

きちんと問題意識を持って欲しいのです。

 

あなたの触れ方、あなたのやっていること。

頑張らせることは、良いことではない のです。

 

 

楽に、快適に姿勢を保てること、動けること 

そういった状態を身につけてあげさせて欲しいと思います。

 

 

そのためには、あなた自身の身体がゆるんでいないことにはできません。

・『軸』もない

・姿勢も良くない

・歩き方もひどい

そのようなセラピストには、何も提供できるものなんてない。

 

患者さんや、利用者さんの可能性や能力を深いところから引き出すことなんてできないのです。

 

相手の身体を緊張させない触れ方については、ここでは触れません。

具体的に言語化できない、超アナログの世界だからです。

言語化できたところで、それを理解出来るとも思わないからです。

 

 

私自身は、武道や武術から大きなヒントを得ながら日々試行錯誤しながら、身につけていきました。

めちゃくちゃ大変です。

とにもかくにも、対話し続けること。

それしかないのです。

 

力を入れたら、動けない。

力を加えたら、抵抗される。

 

そういった葛藤を解消するためには、自分自身がゆるまなければいけない。

でも、無駄な力を抜いたら何もできないんですよね。

 

相手に触れることはできても、そこから動けない。

動いたら相手の緊張が高まり、抵抗される。

そのような状況をどうすれば抜け出せるのか?

力を抜いても動けるにはどうすればいいのか?

 

 

そのことを言語化しても、実際問題として

あなたはそれを体現することができない。

 

それを身につけるには、あなた自身が、細かく丁寧な自己対話により身体の使い方というのものを、180度変えるくらいの改革が必要なのです。

 

 

そのモチベーションは、なかなかそう保つことはできない。

なぜなら、これをやれば、こういう結果が得られるといった保証はないのです。

 

言ってみれば、先の見えない道を進み続ける状態 です。

これをやれば、どこにたどり着く。

そういったことが全く分からない世界に足を踏み入れなければいけないのです。

 

ほとんどの人は、そういった未知の世界には怖くて踏み込まない。

だから、世界は広がらないのです。

 

もし、このブログを読まれて、そんな未知の世界なんて恐ろしくて踏み込めない、という思いを抱くのではなく

 

逆に、自分の世界を広げたいという思いを抱くなら、ぜひ飛び込んでみて下さい。

 

相手に不必要な緊張を与えることなく合気道の達人のように、少ない力で相手を自由に操作できるようになれば周りのセラピストと、圧倒的な差を開くことができます。

 

そういう身体づかいへと変われば、あなたが触れるだけで

あなたが動くだけで、それが患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出せるようになる。

 

 

頭で考えなくても良いのです。

身体が勝手に反応するのですから。

 

私と同じ、変人?変態?(笑)

マニアックな、探究心の持ち主であるあなたには、進んでみて欲しいと思います。

 

 

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ということで、今回のブログは以上になります。

 

最後まで、読んで頂いてありがとうございました。

 

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