空間を拡げることがリハの本質である

      2017/01/16

 

どうも、理学療法士の魚住です。

 

私たちセラピストが、患者さんや利用者さんに

提供するものって何でしょうか?

 

それを考えるにあたり、様々な観点があると思います。

そして、色んな考えや想いがあると思います。

セラピスト個々で、捉え方は異なっているでしょう。

 

 

私自身の捉え方としては、

いかに『空間』を拡げることができるのか、だと思っています。

 

今回のブログでは、セラピストが患者さんや利用者さんに

提供すべきものとは何なのか?

私自身の持論を踏まえて、話を展開していきたいと思います。

 

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可能性や能力を引き出すために重要なこと

 

これまでのブログでも書いていることなのですが、

いかに患者さんや利用者さんの可能性や能力を

引き出すことができるのか

ということが、私たちセラピストの役割だと思うのです。

 

このように言葉で書くと、とても抽象的です。

 

 

ゆえに、可能性って何?

能力って何?

どうやって引き出すの?

など・・・

色んな疑問が生まれてくると思います。

 

私自身が大事にしているのは、

いかに患者さんや利用者さんの世界を広げることができるのか、

ということです。

 

 

意識の世界をひろげよう

 

世界って何か?

 

私が考えている『世界』というのは

患者さんや利用者さんの “意識” の世界です。

 

意識の世界って目には見えないですが、

目の間の患者さんや利用者さんの姿勢や、動作を観察していると

意識の世界って、何となく感じられるのです。

 

 

分かりやすくいうと、誰もが程度の差はあれ

身体が右側、または左側に重心が偏っている。

 

このように、私たち人間は、本当に左右対称で

真っ直ぐな人なんていないのです。

どちらかに偏っていたり、体幹部が崩れて前に傾いていたり

色んな方向に、複数の要素が重なって、

自分自身の姿勢や動作をカタチ作っています。

 

それは、そのひと自身の心の状態を表していたり、

器質的な問題や、疾患、病気などの関係で

その姿勢や動作をつくり出しているのです。

 

 

そして、何がその人の姿勢であったり、雰囲気や空気感

をつくり出しているのか、というと

それが『意識』なのです。

 

 

その人自身が持っている意識の世界。

それが、その人の姿勢や動作をカタチ作っている のです。

 

身体が緊張して硬くなっているところや

関節で言えば、可動域の制限があるところは

当然ながら意識の領域が狭くなっています。

 

そのことを実感するためには、狭くなっている意識の領域を

拡げてあげると、可動域が拡がったり、

筋肉の緊張がゆるんだりします。

 

 

私たちが、リハでやっている内容って

関節可動域の拡大とか、緊張している筋肉をほぐしたり、

神経筋再教育とか、

色んな手技を使ったり、動作練習をやりますよね。

 

そういったものって、本質的には何をやっているのかというと

意識の世界をひろげている、ということなのです。

 

 

空間が閉ざされているから、動けない

 

意識の世界がひろがる、ってことは

『空間』が拡がる、ということなのです。

 

『空間』が拡がる、動くスペースができるから

動けるようになるのです。

 

動くようになるというのは、筋肉がゆるんだり

可動域が拡がったり、随意性が促通される、

ということなのです。

 

 

あなたの意識が部分的なものにしか注意が向かないことが問題である

 

より具体的な話をしましょう。

 

例えば、立位訓練をしているとします。

そのときに患者さんや利用者さんの膝関節の伸展が不十分だと

感じているとしましょう。

 

セラピストとしては、膝関節の伸展を促したい。

だから、患者さんや利用者さんに

『膝を伸ばしましょう!』という声かけをします。

 

声かけをした直後は、膝関節の伸展はみられるけど

またすぐに曲がってきてしまう。

 

 

で、また『膝を伸ばしましょう!』という声かけをします。

こういうことを繰り返していると、

どういうことになると思いますか?

 

患者さんや利用者さんの意識が、膝にばかり向いてしまう、

ということになるのです。

 

その結果、例えば体幹部であったり、頭頸部への

意識が乏しくなってしまうのです。

そして、姿勢が崩れたりするわけです。

 

 

重要なのは、全体をみること です。

なのに、部分に集中してしまう。

 

それでは意識の世界がひろがることはありません。

膝にばかり集中してしまうのですから、

身体の一部分に意識が集中してしまうのです。

よって、空間は拡がることはないのです。

 

下手すれば、より意識の領域を狭めてしまうことになる。

空間を拡げるどころか、狭めてしまうことになるのです。

 

 

そういったリハをやっているセラピストは少なくないのです。

なぜなら、こういったことに “無知” だから。

 

 

無知がゆえに、自己中心的なものを患者さんや利用者さんに押し付けている のです。

 

その結果、セラピストがやりたいことができない。

うまく可能性や能力を引き出せない。

そして、信頼関係が築けない。

 

 

大事なことは、空間を前後左右、全方向へと

拡げてあげることなのです。

 

患者さんや利用者さんの、今の状態

今の意識の世界、認識している空間を拡げてあげることが

重要なのです。

 

空間が拡がれば、移動するスペースが確保されます。

 

移動するものが何か、というと

『意識』です。

 

 

意識が拡大し、移動するから

可動域が拡がり、うまく使えなかった筋肉が促通され、

新たな動きが生み出されることになるのです。

 

空間を拡げて、拡げた空間を認識させることができれば

筋肉はほぐれます。

可動域は拡がります。

新たな動きが引き出されます。

 

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今ある『空間』を拡大しよう!

 

ここまでのことを踏まえて、セラピストに求められるのは

・患者さんや利用者さんの空間をどれだけ評価できるのか

 

そして、評価に基づいて

・今ある空間を、いかに拡げることができるのか

 

空間を拡げるための手段は、いくつもあります。

患者さんや利用者さんの個性を把握した上で、

より良い方法を使って、空間を拡大することができるのか。

 

 

そういったマニュアル的な対応ではなく、

目の前の患者さんや利用者さんとの対話の中で

試行錯誤しながら、

共同作業で空間を拡げていくことができる能力が

とても重要となってくるのです。

 

創造性なんですね。

想像力が重要なのです。

 

 

まとめ

 

リハの本質は、目の前の患者さんや利用者さんの

『空間』を拡げることである。

 

患者さんや利用者さんを、不自由にしている『空間』。

その可能性や能力を閉ざしてしまっている『空間』を

拡大することこそが、リハの本質であると思うのです。

 

 

『空間』を拡げる=世界を広げる、

ということです。

 

世界とは、“意識” の世界のことですね。

・意識が閉じてしまっている

・意識がひろがらない

というのは、世界が閉じている、『空間』が閉じている、

と同じことを意味しているのです。

 

意識が行き届かない、意識できない、

という状態は、あらゆるモノゴトを認識できない、

ということでもあります。

 

よって、モノゴトを認識することができない。

それは、移動できないということでもあり、

動かすことができない、ということでもあります。

 

意識できない=認識できない

それは、その人自身の主観的世界に存在していない、

という状態になるのです。

 

 

その人の中の世界には存在していないがゆえに

使えないし、自由に移動できない、

ということなのです。

 

意識できる、認識できる状態になれば

それは、存在するものということになります。

よって、使えるものとなり、移動できる状態になるのです。

 

 

物理的に存在しているからといって、

それが使えるものであり、移動できるものではないのです。

意識が行き届くのか、認識できているのか?

そこが重要なのことなのです。

 

ゆえに、私たちセラピストが行うリハの本質は

目の前の患者さんや利用者さんの『空間』を拡大すること。

それにより、意識の世界をひろげることなのです。

 

意識をひろげて、新たな領域を認識させること。

そして、実際に使えるようにする、

移動が可能となる状態をつくり出すこと。

 

それが、可能性や能力を引き出すことにつながるのです。

 

 

あなたのやっていること、提供しているものは

目の前の患者さんや利用者さんの可能性や能力を

引き出すものですか?

 

それとも、閉ざしてしまうものですか?

 

本質を理解し、本質的なアプローチができるようになりましょう!

 

 

これからの時代は、本質力なきセラピストは生き残っていけません。

それは、理学療法士だけに限らず、あらゆる職種に言えることです。

 

あなた自身が本質力を身につければ、何にだって応用が利くのです。

代わりのきくセラピストではなく、

代わりのきかないセラピストに

なりましょう。

 

ということで今回のブログは以上になります。

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

 

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