あなたは相手の世界を拡げることができる存在ですか?

      2017/01/15

 

どうも、理学療法士の魚住です。

 

私たちセラピストは、目の前にいる患者さんや利用者さんと関係することで

何を創造することが重要なのでしょうか?

 

患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出すために

どういったことが必要なのでしょうか?

 

可能性や能力を引き出せるセラピストもいれば、

引き出せないセラピストもいる。

 

それは、言葉を言い換えると

患者さんや利用者さんの世界を拡げることができる存在なのか、

できない存在なのか、ということでもあります。

 

 

患者さんや利用者さんの世界を拡げることができる、

可能性や能力を引き出せるセラピストは、

自覚している、していないに関わらず、

モノゴトの本質を捉えることができている存在です。

 

ゆえに、可能性や能力を引き出せるし、

世界を拡げることができるのです。

 

今回のブログでは、『世界を拡げる』

ということについて話を書き進めていきたいと思います。

 

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『世界を拡げる』とは?

 

『世界を拡げる』という言葉は、私のブログ記事の中でも

時々使っている言葉です。
その言葉を見るたびに、“抽象的” だなぁ、

って思っているかもしれません(苦笑)

 

 

『世界を拡げる』という言葉を使っているのは、

実際に、世界が拡がるからです。

何の世界なのか、というところが抜けているから、

具体的ではない、イメージできない、

と感じているかもしれません。

 

 

何の世界なのか?

 

それは、意識の世界 ですね。

思考の世界 も広がります。

 

それは、まずは意識の世界が拡がる、ということがあって

拡がった世界を認識することで

結果的に、思考の世界もひろがる、

ということになるのです。

 

思考の世界がひろがったから、意識の世界が拡がった、

ということでないのです。

順序が逆 なのです。

 

 

リハの場面においては、これまではできなかったことが

できるようになる。

それは、患者さんや利用者さんの意識の世界の中で

これまでは認識できていなかったところが

認識できるようになった。

 

つまり、これまでは意識の拡がっていなかったところまで

意識の領域が拡がることによって、

新たな世界、領域、空間、というものを認識することができるようになり、

その新たな世界へと新たな一歩を踏み出すことができた、

ということなのです。

 

これが、世界を拡げる、ということの中身なのです。

 

 

世界とは、空間 です。

空間とはスペースですね。

 

空間やスペースが、これまで以上に拡がったから、

そこに移動先が見つかったわけなのです。

だから、移動することができる、ということなのです。

 

新たなことができるようになった、というのは

新たな空間、スペースが創造された、ということになります。

 

これまでは認識できなかったものが、

認識することができるようになった。

認識できるようになったから、世界が拡大した。

そういうことなのです。

 

認識できないものは、その人自身の世界に存在しないのと同じである

 

私たちが何かモノゴトを認識できないということは、

それは “ない” のと同じことです。

つまり、存在しない、ということです。

 

空間でいうと、移動するための移動先が存在しない、

ということになり、ないところには移動できないですよね?

移動先がない、移動するためのスペースがないと

認識しているのですから、認識できないものは

ないのと同じことです。

 

それでは、移動できないし、使えない、

ということなのです。

 

 

私自身が世界を拡げる、空間を拡げる、ということを

より強く認識するようになったのは、

子育ての中での経験からです。

 

子ども、というのは好奇心旺盛ですよね?

 

何が良いことで、何が悪いことなのか。

それを判断できない。

 

もちろん、ここで言っている良いこと、悪いこと、

というのは大人の価値観、社会の価値観の世界の話ではありますが。

 

 

そして、何が安全なのか、危険なのか。

そういったことも、体験していないから分からないことなのです。

 

こういった前提があって、多くの大人がやってしまっていることですが、

それは危ないからやめなさい

それは良くないことだからやめなさい

って言い続けていたら、どうなると思いますか?

 

子どもは色んなことに興味関心を持っているのに、

それを体験することができない。

 

 

それは、体験という身体を通しての理解なくして、

知識や情報だけの理解になってしまう のです。

 

実際に体験したことがないのに、知識や情報だけで

それは危ない、という概念を持ってしまう。

 

そのこと自体は、とても大きな問題です。

 

 

身体を通して理解しないことには、現実世界に落とし込めない

 

こういった背景もあって、

身体の感性が乏しくなっている。

いわゆる『不感症』な人間を増産させてしまっているのです。

 

よほど危ないことではない限り、実際に体験させてみる。

それが、何よりも大事なことだと思います。

身体を通して理解させる、学ばせる。

そういったプロセスが重要 なのです。

 

 

怪我をするから、痛い思いをするから

それが危ないと、理解できる。

でも、そういうことを体験しないままに、

それをやったら危ない、って教えてしまっていますよね。

 

それは、子どもだけに限らない話なのです。

いくらでも知識や情報というものは溢れています。

実際に体験せずとも、色んな世界を拡げることができる。

 

でも、それは頭の中の世界が拡がっただけであって、

身体を通して体験していないから、

身体の世界は変わっていないのです。

 

 

身体の世界が変わっていない、ということは

頭の中の世界だけに引きこもっている、ということです。

 

頭の中の世界=抽象世界への引きこもり。

これが大きな問題となっているのです。

 

身体を通すことで、

現実世界とのすり合わせが行われる のです。

 

身体で理解していない限り、それは

頭の中の世界に引きこもったままです。

 

一向に、現実世界は更新されない。

頭の中の世界での妄想はどんどん拡大しても、

それは何の役にも立たないのです。

 

なぜなら、私たちが生きているのは、現実世界だからです。

身体を通して、現実世界を認識している。

ゆえに、身体を使わなければいけないのです。

 

いくら、知識や情報をインプットしても、

それは役に立たないどころか、脳のパフォーマンスを低下させる

ゴミにしかなりません。

 

知識や情報だけをインプットしても、それは使えない

 

例えるなら、スマホのアプリを使わないのに、

いくつも立ち上げた状態のままである、という状態です。

そのような状態にしておけば、どんどんバッテリーが

消耗していきます。

それと同じ状態が、人間にも起こるのです。

 

いくら有益な情報でも、バラバラに存在していては

それはゴミにしかならない。

知識や情報は単体としてだけでは機能しないのです。

 

身体を通して理解していくことで、新たなネットワークが構築され

バラバラで存在していた情報が、つながりをもって、

有機的に存在するようになる。

そうなって、初めて情報が活きるようになるのです。

 

そういったことを知らないから、何をやってもうまくいかない、

という状態になってしまうのです。

 

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『安心感』があるから自分の外側の世界に足を踏み出せる

 

話が脱線してしまったみたいなので、元に戻しましょう。

 

『世界を拡げる』ということについての話です。

 

で、子どもの話を例に出して解説していました。

子どもは、とても好奇心が旺盛である。

ゆえに、自分の外側の世界に対しての興味の度合いが高い、

とも言えます。

 

 

しかしながら、まだ経験したことがないことには

興味関心があると同時に、“怖さ” も持っています。

 

だから、子育てを経験したことがある人なら

理解できると思うのですが、

子どもは、興味関心の赴くままに動きます。

 

でも、興味関心のある対象に向かっていって、

しばらくすると、ふと我にかえります。

 

その瞬間、自分の安全圏から離れてしまったという状態に陥って

不安の感情に支配され、怖くなって、泣き出します。

泣かないにせよ、親のものとに駆け寄って

自分の安心と安全を確保しようとします。

 

親の元に駆け寄ってきたら、そのときに子どもを

きちんと抱きしめてあげることで、

子どもは安心感で満たされます。

 

子どもは親の愛情を受け、安心感で満たされると、

また興味関心の赴くままに、

自分の外側の世界へと踏み出していきます。

 

 

このように、自分の外側の世界へ踏み出すということは

興味関心はあっても、やはり不安や恐れの感情が

湧き上がってくるものなのです。

 

世界を拡げる、ということは

この不安や恐れの感情を乗り越える、

ということが欠かせません。

 

不安や恐れの感情を乗り越えた先に

世界を拡げる、ということがあるのです。

 

 

 

リハも同じことですよね。

ここまでは体重移動することができるけど、

これ以上体重移動をすると、転倒しそうな感覚がある。

それは、患者さんや利用者さん自身の感覚ですよね。

 

大丈夫である。

安全である。

それ以上、進んでも転倒しない。

このように、今以上に世界を拡げる、空間を拡げるために

セラピストは何からかのサポートをして

大丈夫であるということを体験してもらう。

 

患者さんや利用者さんの抱えている

不安や恐れを解消してあげる。

 

 

そのために、セラピストは何ができるのか。

それが重要なことだと思います。

 

必要な筋肉の活動を促す、とか

体重移動の方向を導く、とか

骨、関節の位置関係を感じてもらう、とか

そういったあらゆる手段を用いて

患者さんや利用者さんの抱える不安や恐れの感情を

解消することが重要になってくるのです。

 

 

そうやって、新たな世界を提示する。

新たな空間を提示する。

 

新たな世界、新たな空間を認識することができれば

そこに対して、不安や恐れの感情を抱かなければ

自ら踏み出します。

 

そういった関係性を構築することが重要だと思っています。

セラピストの役割として、こういったことがとても重要だと思っています。

 

こういったことができるようになって初めて、

患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出すことができる。

そのように思います。

 

 

まとめ

 

新たな世界、新たな空間を拡げることができないセラピストは

患者さんや利用者さんの持っている可能性や能力を

引き出すことはできない のです。

 

なぜなら、新たな世界や、新たな空間を提示できないのであれば、

既存の世界、既存の空間内だけの狭く、偏った世界の中だけで

何かをしようとしなければいけなくなるからです。

 

そんな小さく、偏った世界でチマチマ何かをやったところで

患者さんや利用者さんの可能性や能力は引き出せないし、

開花しないのです。

 

可能性や能力が開花する、ということは

既にある世界を破壊して、新たな世界を知る、

飛び込む、ということですよね?

 

それができないことには、

可能性や能力は開花しないのです。

 

今ある『枠内』だけで何とかしようとする。

それも別に悪いことではないのですが、

今ある『枠』、それ以上は広がらないのです。

 

世界も拡がらない、空間も拡がらない。

世界を拡げるためには、不安や恐れの感情を乗り越え、

興味関心の赴くままに、自分の既存の世界を超えて

一歩を踏み出す、という状況をつくり出すことが重要なのです。

 

そういったことが、リハの本質であると思っています。

そういった関係性を築けているのか

そういったものを提供できているのか

セラピストは、自分自身に問いかけながら

目の前の患者さんや利用者さんと向き合っていかなければいけないのです。

 

ということで、今回のブログは『世界を拡げる』

ということについての話をお伝えしました。

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

 

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 - 信頼関係の構築, 創造, 可能性や能力を引き出す, 関係性 , , , , , , , , , , , , , ,