あなた自身がセラピストとしての『質』を本気で高めるために必要なこと

      2017/01/14

 

どうも、理学療法士の魚住です。

 

今回のブログでは、セラピスト自身が評価能力や、

リハ介入時における身体操作、ハンドリングなどの

能力を高めるために何が必要なのか。

 

より、抽象度をあげていうと

セラピストとしての “質” を本気で高めていきたいと考えているなら、

何が必要になってくるのか、

ということについての話を書いていきたいと思います。

 

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脳の負荷を減らせていますか?

 

本題に入る前に、興味深い話をご紹介しておきたいと思います。

毎日新聞に掲載された記事(現在はリンク切れになっている)の中から、

今回のブログでお伝えしたいとに、とても関連性のある

内容をシェアしたいと思います。

 

以下、転載です。

 

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サッカーブラジル代表のFWネイマール選手(22)が足を動かす際、

脳の活動範囲がアマチュア選手の1割以下であるとの研究結果を、

独立行政法人・情報通信研究機構の研究チームが明らかにした。

同機構脳情報通信融合研究センター(大阪府吹田市)の

内藤栄一研究マネジャーは「脳の活動範囲が小さくて負荷が少ない分、

別の複雑な動きも同時にできるため、多彩なフェイントに

つながっているのではないか」と分析する。

論文はスイスの神経科学専門誌「フロンティアーズ・イン・

ヒューマン・ニューロサイエンス」に近く掲載される。

内藤氏によると、一流サッカー選手の足の運動と

脳の活動の関係を明らかにした研究は珍しいという。

研究は今年2月、同機構がNHKと協力して行った。

ネイマール選手がMRI(磁気共鳴画像化装置)の中に横たわり、

指示に従って右足首を回すなどの動作をした時の

大脳運動野の活動を調べた。

比較のためスペイン2部リーグのプロ選手3人、

アマチュアのサッカー選手1人、水泳選手2人にも

同じ実験に参加してもらった。

その結果、ネイマール選手の脳の活動範囲は

アマチュア選手の約7%、水泳選手の約9~10%にとどまり、

2部リーグ選手と比べても約11~44%だった。

従来の研究で、プロのピアニストと素人が

同じフレーズをピアノで弾いた場合、プロの方が

脳の活動が少ないとの報告があるという。

内藤氏は「脳の負荷が少ない分、残った脳細胞を使えるようになり、

常人よりも多彩な動きができるのではないか。

複数の関節を複雑に動かして急激に方向転換できるなど、

効率の良い脳が高度なドリブルなどを可能にしているのだろう」

と指摘した。【畠山哲郎】

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<転載終わり>

 

 

この記事を読まれて、

どのように感じましたか?

 

この記事の内容が、

一体どういったことを示しているのか?

 

そこを理解できないと、

なぜ、この記事をご紹介したのか、

ということが理解できないと思います。

 

 

頭でしか考えられないから、情報処理能力が高くならない

 

セラピストによって、評価能力や、治療技術が異なるのは、

無意識の領域で、どれだけ情報処理が行えているのか、

ということに大きく関わってくる、という話です。

(治療という言葉は、私は適切ではないと思っているので、

身体操作やハンドリング、という言葉をブログでは使っています)

 

頭でできる情報処理は、限られています。

同時に処理できる量は、多くない。

 

 

複数同時に情報処理ができない のです。

 

こういった特性があるから、私の描いているブログでは

『頭で考えるな!』という主張を展開しているのです。

 

 

頭で考えずに、一体どうやって考えるのか?

そういった疑問が湧き上がってくると思います。

 

それは、これまでのブログでも書いているように

『身体を使って考える』

ということです。

 

 

『身体を使って考える』ことができるようになるまでは

もちろん頭で考える、ということが重要になってきます。

そうじゃないと、何も考えない状態でしかないのですから。

 

 

身体で考えることができる状態を手に入れるために必要なこと

 

『身体で考える』という状態をつくり上げていくために

何が必要なのかというと、

 

情報同士をつなげて一段高い抽象度に上げて、

ひとまとめにする

という過程をいくつも踏んでいく、ということが大事になります。

 

 

多くのセラピストが、患者さんや利用者さんを

目の前にしたときに部分的な問題に意識が囚われて、

全体像を把握できないまま評価を終えたり、

セラピーを展開してしまう、

ということが起こってしまっているのです。

 

きちんとした評価、

ここでは、部分と全体がきちんと捉えられている、

ということ を指して言っています。

 

これができない。

 

 

部分的な問題しかみることができていないので、

問題と思っているところと、その他の部分との関連性が

全く理解できていない。

 

さらに、その問題が身体全体に、

どのような影響を及ぼしているのか、

ということが理解できていないのです。

 

 

だから、リハをやっても

患者さんや利用者さんの可能性や能力を引き出せない。

つまり、より良い変化を導き出せない、

ということになってしまうのです。

 

情報同士をつなげていく、というのは

ボトムアップ の過程です。

一段、抽象度を上げる、ということです。

 

だから、情報が凝縮されますよね。

その結果、脳の情報処理としては軽くなる。

余裕ができた分、周りを見渡せる余裕が生まれる、

ということになるのです。

 

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意識化から無意識化へのシフト

 

ネイマール選手の話でいうと、

他の選手よりも、明らかに意識しなくても

ドリブルをする際の脳活動が少ない。

 

サッカーをやったことがない人なら分かると思うのですが、

実際にボールを目の前にしてドリブルしてみたら

全然うまくボールを扱えないと思います。

 

そして、目の前に相手がいて、

その相手をかわそうを思ったら、

相当意識して、ボールコントロールをしないといけないですし、

ボールだけじゃなくて相手の動きを読んだり、

自分の身体をコントロールしないといけなくなる。

 

このことからも分かるように、

意識してやらなければいけないことが

あまりにも多くなる。

 

 

その結果、脳の情報処理が多すぎて

脳に大きな負荷がかかってしまうことになるのです。

 

脳は、同時にいくつもの情報処理をしなければいけないので、

バグりますよね?

 

だから、動きがぎこちなくなったり、

うまくコントロールできなくなる、

といった状態に陥ってしまうのです。

 

 

もし、ネイマール選手のように、

ボールを足で扱うことを意識しなくても

自由自在に、足にボールが吸い付いたかのように

扱うことができるようになれば、

相手をかわすことも簡単になるでしょう。

 

そのような状態になるには、常にボールを触れている、

ボールは友達っていうような感じで、

意識化しないとできないことが、

意識しなくてもできるようになる状態に

シフトしないことにはできないことなのです。

 

 

関連性をもって、ネットワークを再構築するプロセスが重要である

 

これは、セラピスト自身も同じです。

 

人の身体に触れたときに、気になる部分をみて

その部分と、他との関係性。

 

そして全身への影響というものが

一体どうなるのか、ということを頭で理解している段階から

身体で理解している段階へシフトしなければいけない、

ということなのです。

 

 

その過程の中では、意識化の状態から、

無意識化への状態へのシフト

というものが大事になってきます。

 

初めは、頭で考える。

気になる部分をみて、そことの関連性を一つ一つつなげていく。

 

足首の関節が気になるのであれば、

足首の関節が、どういう状態になっていれば

膝関節は、どのような状態になる。

股関節はどのような状態になる。

そうやって、一つ一つ情報同士をつなげていく作業が必要なのです。

 

 

頭で理解しただけでは使えません。

同時に情報処理できる数が限られているからです。

 

情報量だけを増やしていっても、

それは脳が処理しきれなくなる。

 

なので、そこで大事なってくるのは、

自分の身体で実際にやってみる 

ということなのです。

頭で考えたことを、身体にインストールしてみる。

 

インストールしたことを、身体で実際に体現できてこそ

初めて、ダウンロードとインストールがきちんと完了した、

ということになるのです。

 

 

身体を通して理解していけば、身体で考えられるようになる。

それが『身体で考える』ということなのです。

 

身体に情報をダウンロードとインストールが

セットで完了していれば

身体同士のネットワークで理解できるのです。

情報処理できるようになるのです。

 

その結果、頭で考えなくても

部分的な問題をみたときに、その部分との関連性が

色々と出てくるようになる。

 

 

それはつまり、

部分をみて、全体像を把握できる 

ということなのです。

 

少ない情報処理で、全体を捉えることができる。

 

そうなれば、視野も広がるし、視点が高い状態で

評価もリハもできますよね?

 

余裕があるのですから

余裕がある分、色んなことに意識を向けることができるのです。

 

 

まとめ

 

ここまで書いてきたように、

新たな情報や知識をインプットする際に

とても重要になってくるのは、

ただ知識や情報をインプットするのではなく、

身体を通した理解が重要である、ということです。

 

そういったプロセスを踏むことが、

多くの情報を凝縮し、脳の負荷を減らすことにつながるのです。

 

 

抽象度をあげることで、

ボトムアップすることで、

情報を凝縮すること。

それが、意識化から無意識化へのシフトにつながるのです。

情報処理能力を高めることができるようになるのです。

 

この能力をいかに高めることができるのか?

そこが、セラピストの器の大きさの違いであり、

能力の差であると思います。

 

いくら知識をインプットしても

セラピストの能力は高くならないし、

評価や治療はできない。

 

身体で理解できない、身体で考えることができないのですから

使えないのです。

 

そういった意味で、

無駄にセミナーや勉強会に参加するのは

賢明だとは思えません 

 

たくさん溢れていますが、そういったものを受けて

一体どれだけのセラピストが

使えるようになったのでしょうか?

 

質が高まったのでしょうか?

 

 

テクニックや技術だけを高めても、

患者さんや利用者さんとつながる技術がなければ、

それは使えないのです。

 

高い視点も持って、自分自身をマネジメントしていく能力も

大事ですよね。

 

方向性を見誤っている 

としか思えません。

 

ということで、今回のブログは以上になります。

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

 

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