責任感の所在が不明な社会

      2017/01/14

 

どうも、理学療法士の魚住です。

 

理学療法士の世界だけに留まらず、養成校の学生でも

社会全体としての問題としても共通する問題があります。

それは、『責任感』という問題です。

 

あらゆる世界において、

この『責任感』の所在が不明である。

そのような社会の構造がある。

 

この責任感の所在が不明であることの問題は、

世の中にとってより良い循環を生み出すことの妨げになっています。

多くの人間が、“自分が” という発想で生きている。

つまり、自分の殻に閉じこもり、

自分の世界の中に引きこもった生き方を選択している。

 

自己中心的な生き方をしている人間で溢れている、

ということです。

世の中のために、誰かのために、

という発想を持って生きている人間が少ない、

ということです。

 

今回のブログでは、『責任感』ということをテーマに

この業界をどのようにすれば循環させることができるのか?

世の中や社会全体を循環させることにつなげられるのか?

ということについての話を書き進めていきたいと思います。

 

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『メンタルが弱い』という問題

 

私自身が、PT養成校の学生を実習で担当したことがあるのですが、

そこで思うことがあります。

最近の学生さんや、新人さんの話として、

時々聞く話があります。

 

それは、『メンタルが弱い』

ということです。

 

 

私自身も担当した学生で、

そのように感じることがありました。

 

色んな『?』と思うようなことを平気でやってしまう。

『メンタルが弱い』ということだけにおさまらず、

一般的な感覚からズレたことを平気でやってしまう、

という学生が少なくないものです。

 

 

実際の事例としては、課題を忘れてきたりするわけです。

で、その理由を問いただしたら、

『プリンターが故障して・・・』

って言うんです。

 

じゃあ、USB持ってきたらいいじゃないか、

って話になりますよね?

本当に課題をやってきていて、プリンターの問題があるなら、

PCで見れるわけですから。

 

ウソをつく理由が分からない。

 

 

責任の所在が不明確

 

結局、問題がある?クセのある学生っていうのは

“逃げる” んですよね。

 

あらゆることから逃げてしまう。

自分のやることに責任を持てない。

 

そういう学生は、メンタルが弱いんです。

多くのことを言うと、パニックに陥ってしまう。

 

かといって、何も言わなければ何もしない。

自分で動こうとはしないのです。

 

指示をすれば、何か行動をしようとするけど

それも、自分で考えない。

何を、どのように、どうしたら良いのか、

ということを全く考えないのです。

 

 

あまりにもひどい場合は、養成校に連絡を入れます。

そして、担当の教員が来て、学生に話を聞いたり、

何らかの指導を行うのですが、

それをやったところで何も変わらない。

 

なので、再度連絡することになり、

中止になった学生もいました。

 

 

で、その学生がどうなるか、ですよね。

学校は学生を守るんです。

再実習とかをやって、実習を合格にする。

そうやって脱落者を出そうとしない。

 

これまでに何人か、資質に問題がある学生がいて、

実習中止になったり、ギリギリで通した結果、

どうなったのか?

 

国家試験も合格し、どこかの病院や施設に就職する。

 

そして、その職場で問題となり、

その話が、他者を経由して回ってくる。

そういう人が何人かいました。

 

 

世間は狭いので、資質に問題がある人の話は

やはり伝わってくるんですよね。

 

実習を担当する側に問題があるから、

ということも考えられますが、

資質に問題がある学生は、どこに行っても

やはり問題を起こすものなんです。

 

 

実習を通してしまう、学生を守ってしまう養成校にも

問題はあると思います。

そういう結果になることは目に見えているわけです。

最終的に、就職してしまってから本人が苦しむことになる。

 

本当にPTをやりたいんだったら、

通してあげても良いとは思いますが、

そうじゃないんだったら、PT以外の道をすすめる、

ということがあっても良いのではないかと思うのです。

 

 

もちろん、そのような選択肢を与える学校もあります。

その一方で、自分の学校を守る?ブランドを守るために

通すだけ通すとかもあり得るわけです。

 

そんなことをやってしまうから、PTの質が下がっている、

と言われてしまうことになるのです。

 

実習で、うまくいかないからPTに向いていない。

それは実習では判断しかねる部分です。

ひょっとしたら、どこかのタイミングで

目覚めるかもしれないから。

 

 

実際に、実習開始当時はやる気も感じられないし、

積極的に学ぼうとしない学生がいたのですが、

ある時から、急にスイッチが入ったかのように

モチベーションが上がって、素晴らしい変化が起こった、

という学生もいました。

 

そういう人もいるのです。

 

でも、そういう人はなかなかいない、

というのが現実だと思います。

 

 

社会構造が生み出した “弊害”

 

実習というのは、ある意味どこに行くのか?

どういうバイザーに当たるのか、ということが

ある意味運命の分かれ道である、とも言えます。

 

バイザーとの相性が合わないから、メンタルがボロボロになった、

という学生も少なくないからです。

 

それは、バイザー自身にも問題があるのですが、

もちろん学生自身にも問題があるわけです。

 

 

悪い意味で、自分を持っていない。

自己主張がない。

自分で考えない。

自分で動かない。

 

これは、その人個人の問題であるわけですが、

大きな視点でみると 社会の構造が生み出した問題である 

私は思っています。

 

 

・自分で考えない

・自分で考えさせない

・『答え』を与える教育

 

そういった教育を受けてきたのだから、

ある意味仕方がないと言えると思うのです。

 

 

それは、勉強という場においては通用する話かもしれませんが、

実習中や、資格取得後に臨床に出てやることは

マニュアル化した答え探しではなく、

目の前の人間との対話の中から、

何を生み出せるのか、という『創造』なのです。

 

これには、こう

そういった決まりきった『答え』があるわけではなく

明確な正しい答えがあるわけでもない。

 

自分の頭を使って考える、ということを

やってきていないのですから、

対応力がないがゆえに、対処できない。

自分の対処可能な範囲を超えているのです。

 

自分の中にある枠組みを超えた思考ができない。

ゆえに『思考停止』に陥ってしまう。

 

そこで、無力感を感じてしまう のでしょう。

自分自身が何もできない。

どうしていいのか分からない。

 

 

実習の中で、そういったことを身体を通して学んでいくことが

大事なのですが、行動しないのですから学べないのです。

 

自分で動こうとしないのですから。

声かけしないと動かない。

 

それは、色んな理由があると思うのですが

自分で自分に責任を持てないんです。

自分に責任を持ちたくない。

 

だから、色んなことから逃げるわけです。

自分の代わりに、誰かが責任を取ってくれる。

そのように思っている。

 

その結果、自分自身への甘えにつながってしまっているのです。

 

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自分自身への “甘え” から抜け出せない

 

自分で責任を持つことを避け、

学校へ逃げる、親に逃げる。

 

学校ならまだしも、私たちの学生時代には

考えられなかったことになりますが

親が出てくることも少ないとか・・・。

 

どうなってんの?

って本当に思います。

 

 

学校卒業して社会人になったら、

自分で責任を持って行動しなければいけないんです。

社会人になる、という自覚がない。

 

親が出てくるとか、考えられないですよね。

学生自体の問題もありますが、

出てくる親の神経も分からないです。

親が介入してくることで、より事態は複雑化しています。

 

結局は、子どもが自立できない 

親からの自立もできないし、

自分で責任を持つことができない。

 

 

だから、行動できない。

打たれ弱い。

メンタルが弱い。

ということになってくるのだと思います。

 

あまりにも過保護すぎる環境の中で育ってきたがために

あらゆることから自立できなくなっているのです。

 

そういう土壌がある中で、新たなセラピストが増産されている。

怖いですよね?

 

・自分のやることに責任を持てないセラピスト

・自分勝手なセラピスト

・コミュニケーションできないセラピスト

・人との触れ合いが少ない状態で育ってきたセラピスト

 

そんなセラピストに誰が担当されたいと思うでしょうか?

自分なら思わないでしょう。

 

逆の立場に立ってモノゴトを考えることができない。

自己中心的なセラピストが増えているわけです。

 

 

それは、先ほどにも書いたように

社会がつくり出した弊害です。

 

なのに、そういったものを排除しようということも起きている。

 

これまで、人とリアルに接する機会がなかったのに、

実習や、臨床で、リアルに人と向き合わなければいけない場に

放り込まれる。

 

 

そりゃ、何もできないで固まってしまうでしょう。

常に緊張状態の中で、人と向き合わなければいけない。

メンタルが弱いのですから、簡単に壊れてしまいます。

 

そして、壊れてしまったら、

なかなか社会復帰、職場復帰できないわけです。

 

確かに、その人自身のメンタルの弱さが問題かもしれませんが、

それは社会がつくり出したものであるという一面も少なくない。

 

なのに、社会で責任を持とうとしない。

社会で守ろうとせずに、逆に排除してしまう傾向にあります。

 

 

リアルに人間と関わる仕事です。

これまでの人生で、確かにそういった経験が少なかったから

大変な思いをたくさんするでしょう。

 

でも、そこで折れてしまっていては人間的な成長ができない。

どんな仕事でも、基本的に人間と関係する仕事です。

 

だからこそ、人間と関係する、ということを

学んで欲しいと思うのです。

乗り越えて欲しいと思うのです。

 

社会全体としてケアできる環境が必要である

 

精神的な病に陥ってしまっている学生やセラピストが

増えているという話を聞きます。

 

セラピストが病んでしまっていては、

患者さんや利用者さんに、より良いものは提供できない。

 

この問題は大きいと思います。

 

 

どう解決していったら良いのか?

 

それは分かりませんが、社会が排除していくのではなく

どこかで守らなければいけないと思います。

 

精神的なものを乗り越えてもらって、

それを社会に還元する。

 

今は、とても働ける状態ではないかもしれない。

 

 

でも、乗り越えた先には、きっと

人と深くつながれる、人との関係性を大事にできるセラピストに

なっていると思うのです。

 

そういう場も、社会が提供していかないといけないと思うのです。

 

きちんと社会が循環する仕組みを

つくらなければいけないと思うのです。

 

 

精神的な問題を抱えているから採用しないとか、

そういったことも雇う側の立場からすると理解できますが、

そういってしまっていたら、

どんどん排除される社会になってしまう。

 

そうなりつつあると感じています。

 

 

責任感を持ち、自立した存在を増やすことが世の中により良い循環を生み出す

 

今後、PTの業界がどうなっていくのか?

ますます、就職も厳しくなっていく中で、

就職難になってしまうことが起こってくるでしょう。

 

それでいいのか?

 

良いとは思わないけど、自分のところが責任を持つことではない。

そうなってしまったら、社会が循環しないと思うのです。

 

 

個人でも、企業でも、組織でも、あらゆるところで、

『責任感の所在』が不明確になっています。

 

だから、いつまでも問題の根本的な解決がなされずに

色んなことが “うやむや” になり、循環が起こらずに滞っている。

 

そのような社会や世の中を変えていかないと

いけないと思っています。

 

社会や世の中を変えていくためには、

それらをカタチ作っている一要素である、

私たちの在り方が大事になってくると思います。

 

 

何が大事になってくるのかというと、

『責任感』です。

 

個々が『責任感』を持って生きること。

一人一人が『自立』すること 

そういう状態に変化していくことが求めれらると思います。

 

自分の世界だけに引きこもらずに、

自分の外側の世界と交わって、異世界同士の交流を行い

新たな何かを創造する。

 

そうやって、本当の意味で

人と人とが “深く” つながることのできる社会を創造すれば

 

そこに、『責任感』と『自立』というものは

セットで生まれてくると思うのです。

 

 

自分さえ良ければいい。

ではなく、自分という人間が

目の前の人間に何を提供できるのか?

社会に何を貢献できるのか?

 

利己主義ではなく、

利他主義ですね。

 

 

自分一人で生きているのではない。

あらゆる人との、“モノ”との

つながりの中で生かされている。

 

そのことを理解し、表面的なもの、物質的なもの、

我欲を満たすために生きるのではなく、

自分自身の役割というものを意識して

生きていけば、世の中をより創造的に

シフトさせていくことができると思うのです。

 

自分自身のお役目、天命、使命を持ち、

自分自身に責任を持って生きること。

それが大事だと思います。

 

ということで、今回のブログは以上になります。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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